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2020.08.05 【報告】300万円のマンションリノベでやったこと・やらなかったこと#9 コストのおさらい・おわりに

今回はまとめとして、リノベの費用について総ざらい。最後にリノベを振り返った感想をお伝えしたいと思います。

費用のおおまかな内訳


さっそく、今回のリノベ費用の内訳を、ざっと挙げてみます(はんぱな端数は四捨五入しています)。

●解体・撤去・・・25万円
●断熱・・・63万円
●リビング工事・・・51万8000円
●リビング床材・・・15万5000円
●キッチン工事・・・21万6000円
●キッチン設備・・・37万7000円
●キッチン・玄関の内装・・・8万円
●浴室・・・22万円
●現場管理・・・16万7000円
●設計アドバイス・・・10万7000円
合計・・・272万円
+消費税8%・・・約294万円

おもな場所別に分けると
リビング92万円+キッチン67万円+断熱63万円
となりますが、コストパフォーマンスの順に並べると、断熱がトップです。

リビングやキッチンと違って、断熱の問題は切実でしたし、この金額でこんなに変わるなら、もっと早くやりたかったくらいです。

施主支給したものの金額を合わせると、約53万円。
ここは選び方しだいで減らせたところなので、ちょっと贅沢をしすぎたかもしれません。

設計料のこと


設計をお願いした「おうちや」の宮地亘さんとは、私が出版社勤務だったころからのおつきあい。
25年の間に、ご自宅を含め、20軒以上もの実例を取材させていただきました。
作風はどれも小さくてローコスト。まさに「おうち」という表現にぴったりの、かわいくて楽しい家ばかりでした。

こうした経緯をふまえてくださって、今回のリノベの設計料は「設計アドバイス料」として、通常の半額(工事費の10%→5%)に設定してくださいました。
私たちがお支払いしたのは10万7000円だったので、通常の設計料ではその倍になります。

一般的に、設計料は工事費に対する割合で決まり、リノベの場合は10~15%のところが多いようです。
設計というと「間取りを考えること」と思われがちですが、実はそれだけではありません。

わが家の場合も、図面の作成はもちろん、事前の現地調査、見積もりの精査、施工会社さんへの指示、
施主支給のアドバイス、キッチンのオーダー時・取りつけ時の立ち合い、施工中や完成時の現場チェックまで、数か月にわたって面倒を見てくださいました。

このずっと面倒を見るというのが、設計者さんの大事な役割です。
幸いわが家にはありませんでしたが、リノベ中に予想外の事態が起きたときも、まず対処してくれるのは設計者さんです。

それに対する報酬と考えると、工事費の10~15%はけして高くありません

私たちにいたっては、謝礼程度しかお支払いしていないので、お心遣いにほんとうに感謝しています。

見積もり外の工事費


施工会社さんからは契約の前に見積書をもらいますが、それに載ってこない工事費というのがあります。
たとえば、忘れがちなのがガス工事です。

ガス工事は住んでいるエリアのガス会社が行うため、支払い先が別になります。
わが家が依頼したのは東京ガスで、キッチンに6万6000円、浴室に3万6000円ほどかかり、これだけで10万円を超えてしまいました。

また、リノベの場合は床や天井などを壊してみないと、内部がどうなっているかわからないため、
解体してから施工方法が変更になることがあり、それによって工事費も変わります
まれに安くなることもあるものの、やはり高くなることのほうが多いようです。

施工会社さんの見積もりだけを見て「予算内だな」と思っていると、こうした理由が重なってオーバーしてしまいます。
第3回でお話した仮住まいなどもありますし、やはり見積書の金額だけではリノベはできません

よく言われるように、予算を立てる時は余裕をもって、使えるお金をいくらか残しておくことが、無理のないリノベにつながると思います。

最安値を目指さない


私たちが目指したのは「用意できる予算で、やりたいリノベする」こと。
そのためにあきらめたり削ったりはしましたが、「最安値でリノベする」のとはちょっと違います。

ローコストリノベというと「もっと安くできるところがあるのに」と言われがちです。
過去に取材したお宅には、それで悔やんでいるかたもいらっしゃいました。

ただ、ネットでいくらでも情報を集められるいま、最安値を探すときりがありません
それに、実際にそちらを選んでいたら、安かろう悪かろうだった可能性もあるのです。

せっかく気に入ったリノベができたのに、あとから「あっちのが安かった!損した!」と後悔するのは、すごくもったいない。
ほかと比べて少しくらい高かったとしても、やりたかったことが予算内でできたのなら、それでOKではないでしょうか。

それよりも、リノベした部分をなるべく長く、めいっぱい活用して、かけた分のコストを減価償却するほうが、ずっと建設的だと思います。

リノベと投稿を振り返って


外出制限がはじまって、おうち時間がふえた時期に書き始めたnote。
ちょうど同じころに終わりを迎えることになりました。

写真を見返していると、どのスペースも古びていて、見た目はあまり変わり映えしません

ただ、暑さや寒さ、家事のしやすさ、動線のスムーズさ、居心地のよさなどの見えないところは、比べものにならないほど変わりました
私たちはことあるごとに「やっぱりリノベしてよかったね」と話しています。

「はじめに」でもお伝えした通り、リノベの費用はもとの物件や工事の内容、施工業者さんによるので、同じ金額で同じことができるわけではありません

それでも、読んでくださったかたに「300万円でこれくらいできるのか」とイメージしてもらえたら、このテーマを選んだ甲斐があります。

これから心機一転、新しい住まいで新しい生活をと思っているかたに、役立てていただけたらうれしいです。

本編はこれにて終了ですが、次回は番外編として「300万円のマンションリノベで後悔したこと」をお届けします。
第2回で予告した依頼先選びについても、このあとスタートさせる新シリーズで、改めてページを割く予定です。


※こちらはローコストな家づくりを取材して25年になる住宅ライター後藤由里子さんの記事です。
自宅マンションを低予算でリノベーションした経験や、家づくりに関わるさまざまな立場の人からうかがった話などをお伝えします。
東京・神楽坂でリノベ相談にもお応えしています。
https://yurikogoto.com/

note
https://note.com/writer_goto/n/n0afdecd60b67