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2020.06.15 【報告】300万円のマンションリノベでやったこと・やらなかったこと#4 断熱工事

断熱の問題は、とくに築古マンションにはつきものですよね。
もともと大きな費用がかかる工事なので、わが家もなんとか安く上げる方法を探り、ベストではないにしても妥協案を見つけました。

● やらなかったこと:床下と壁面の断熱


わが家では条件的に要らないかなと考えて、この2つの工事はやめ、窓と天井裏の断熱工事だけにしました。壁面の断熱は、暑さの解消に役立ったかもしれませんが、そこまで予算が回りませんでした。

床下や壁面の断熱がものをいうのは、やはりマンションの1階や、北側などに風通しの悪い部屋がある場合だと思います。

1階で冷えや寒さに悩んでいるかたは、「床下の断熱が最優先」と言われますし、
「北側の部屋で悩みだった結露やカビが、壁面の断熱でかなり改善された」というかたも多いです。

● やらなかったこと:インナーサッシ


ここからは窓の断熱についてです。

インナーサッシというのは、いまある窓の手前にもう1つ窓をつくる方法で、「内窓」や「二重窓」とも呼ばれます。2つの窓の間に空間ができるので、断熱性のほか、遮音にも効果があって、車通りの多い場所に住んでいるかたなどは、「ずいぶん静かになった」と感じられるそうです。結露やすきま風も、この内窓がシャットアウトしてくれます。

わが家がインナーサッシにしなかった理由は、まずコストです。
窓が9か所もあるので、部材にも施工にも相当の費用がかかると思い、早めに計画からはずしました。

2つ目の理由は、窓を開け閉めするのが大変そうなことです。
まず内窓を開けて、外側の窓を開けて、さらに網戸を開ける・・・という手順が、面倒なのでは?と思ったのです。

3つ目の理由は、いまのそっけないアルミサッシの質感が気に入っていることです。
インナーサッシは樹脂製が多いので、それで隠してしまうのは惜しい、と思いました。

◎ やったこと:窓のガラスだけ二重にする工事


私たちが採用したのは、いまある窓枠はそのまま使って、ガラス面だけをペアガラスに交換する工事です。

ペアガラスというのは、2枚のガラスの間に乾燥空気などをはさんだもので、この空気層のおかげで断熱性が上がります。
寒さを防ぐ断熱タイプと、日差しの熱さを防ぐ遮熱タイプがあり、わが家では西向きの窓だけ遮熱タイプにしました。

使ったのはペヤプラスという商品です。
周囲にぐるりとアタッチメントがついたペアガラスを、施工業者さんが運んできて、現場で窓枠にはめ込んでくれます。

写真のT型の部分が、もとからある窓枠。上下のL型の部分が「ペヤプラス」のアタッチメントです。私たちはあまり気になりませんが、ガラス面がひとまわり小さくなります。

費用は掃き出し窓×4か所、腰窓×5か所で、施工費込みで約40万円でした。
わが家で問題なのは、どちらかというと暑さのほうだったので、寒さ対策はこれで十分でした。

ただし、窓枠は古いままなので、すきま風が防げず、冬は窓枠にだけ結露ができます。
私たちは目をつぶっていますが、もっと寒さが厳しいお宅や、結露の多いお宅では、やはりインナーサッシのほうがいいかもしれません。

◎ やったこと:エコリフォーム制度の活用


断熱性を高めるリフォームには、申請すると国や自治体から補助金が出ます

(自治体によって条件や募集期間などが異なりますので、お住まいの地域で調べてみてください)

私たちが利用したのは、東京都新宿区の制度です。
区役所で書類をもらい、必要事項を記入したり、施工業者さんに工事証明書や現場写真などをお願いしたりして、一式ととのえて申請しました。

それなりに手間はかかりましたが、あとから8万円の補助金をもらうことができ、約40万円の施工費が32万円ほどになりました。

● やらなかったこと:断熱シートを使った天井裏断熱


続いては、天井裏の断熱です。

効果が高いとされているのは、いまある天井をすべてはずし、シート状の断熱材をすき間なく敷き込んでから、新たに天井を張る、という方法です。

断熱だけでなく、天井がきれいに仕上がるというメリットもありますが、
壊す部分とつくる部分が多く、家全体にわたる大規模な工事になってしまいます。
もちろんコストも高額になるので、私たちは次の方法を選びました。

◎ やったこと:吹き込み式の天井裏断熱


いまある天井に穴をあけ、そこから綿のような断熱材(グラスウール)をダクトで吹き込む方法で、「ブローイング」とも呼ばれます。

使ったのはアクリアブローという商品です。
天井を壊さなくてすむため、施工は1日で終わり、費用は77㎡で約31万円でした。

わが家での効果は絶大で、リノベしてよかったこと第一位です。
夏はもちろんエアコンが必要ですが、以前の暑さとは比べものになりません。
とくに外出から帰ってきたとき、「家に入りたくない」と思うことがなくなりました。

デメリットは、家のあちこちに、こうした点検口ができることです。

ダクトの届く範囲が限られているため、家のすみずみまで断熱材を吹き込むためには、数mおきに穴=点検口をあけなければなりません。
押し入れがある部屋では、天袋の羽目板からダクトを入れましたが、わが家では6か所に点検口ができました。

私たちはコストを優先しましたが、この見た目が気になるかたは、やはりほかの方法を考えたほうがいいと思います。

断熱工事は、見た目がほとんど変わらない、地味なリノベかもしれません。
でも、やっただけの効果は確実にあるので、悩んでいるかたにはおすすめしたいです。

次回はリビングでやったこと・やらなかったことの前半をお伝えします。


※こちらはローコストな家づくりを取材して25年になる住宅ライター後藤由里子さんの記事です。
自宅マンションを低予算でリノベーションした経験や、家づくりに関わるさまざまな立場の人からうかがった話などをお伝えします。
東京・神楽坂でリノベ相談にもお応えしています。
https://yurikogoto.com/

https://note.com/writer_goto/n/n3418db4478a8