神楽坂に暮らす ~おすすめ神楽坂便利情報サイト~

神楽坂の気になる人たち

2018.03.15 【人】「化け猫フェスティバル」を地元に愛される遊び場に〜おかめ家ゆうこさん

10月に神楽坂通り一帯を猫の仮装した老若男女が埋め尽くす「化け猫フェスティバル」。今や神楽坂の風物詩とも言える毎年恒例の大きなイベントのひとつです。

この化け猫フェスティバルの事務局代表を、2010年の立ち上げから今に至るまでつとめているのがおかめ家ゆうこさん。

アトリエでお話を伺わせて頂きました。

ウェブサイトの自己紹介では、造形作家、イラストレーター、そしてコメディアンという肩書きの持ち主。オペレッタ劇団の主宰に、清元節も、ととても多彩なアーティストです。
おかめ家さんのプロフィールや作品などはこちらをご覧ください。
http://okame-ya.com

上のお仕事どれも興味津々で、ひとつひとつについて色々聞きたい! という思いを抑え、今回は化け猫フェスティバルについて中心にうかがいました。
なお、「化け猫フェスティバルって何?」という方は、まずはこちらをご覧ください。動画を見ているだけで、楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
http://bakeneko.oops.jp

化け猫フェスティバルでも活躍中のマリオネットの【ぴのこ】と。被り物は【ぴのこ】に合わせた特注品。

さて、おかめ家さんが神楽坂で化け猫フェスティバルを主催することになったのには、20年ほど前におかめ家さんが神楽坂と深い関わることになった出会いがありました。
当時、イラストを描いたり、デザインの仕事をしていたおかめ家さんに、神楽坂の情報誌「かぐらむら」主催の「ぽちぶくろ展」への出品の話が飛び込んで来ました。
東京生まれとは言え、神楽坂にはほとんど足を踏み入れたこともなく、特別のつながりがあったわけではなかったおかめ家さん。
この展覧会後の打ち上げの席で、当時矢来町にお住まいだった銀座のカメラ会社の社長さんと知り合い、意気投合。この社長さんからの依頼で神楽坂のまちおこしを手伝うこととなりました。
これが神楽坂のまちおこしに深くそして長く関わることになった運命の出会いです。

おかめ家さんの作品を見せて頂きました。次々と紹介してもらったパペットの数々がかわいい!

その後、神楽坂のまちおこしの活動で、キャラクターを生み出したり、ポスター制作をしたりと関わるうちに、神楽坂通りを使ったイベントを何かできないだろうかという相談を受けます。そして、知り合い数人でゲリラ的に始めたのが「お化けパレード」。これが「化け猫パレード」の原型でした。
もっとちゃんとした面白いイベントにしたいな、と考えていたところ、神楽坂は猫の町、そして10月と言えばハロウィンというアイデアが。そこで、この2つを結びつけ、2010年の10月、記念すべき「化け猫パレード」の第1回目が開催されるに至ったのです。

化け猫フェスティバル当日の様子から(おかめ家さん提供)

おかめ家さん自身は、化け猫パレードを始めた当時、まさかこんなに長く続くイベントになるとは思っていなかったそうです。宣伝も積極的にはしなかった。「最初はTwitterでつぶやいていただけ。そしたら、予想以上に人がたくさん集まってしまったんです」
年々参加者は増え、昨年で700人ほどが参加するという盛況ぶり。リピーターの参加者が大半を占め、毎年参加を楽しみにしている人たちが神楽坂内外から集まってきます。
「(化け猫フェスティバル)開催中、事務局の前をちょうど通りかかった人が何をしているんですか? と尋ねてきまして、一緒に運営を手伝ってくれていた私の母が、じゃああなたも参加していきなさいよ、と誘い込んだら、その方は毎年参加してくれるようになりまして……」というエピソードも。

化け猫フェスティバル当日の様子から(おかめ家さん提供)

参加者同士の交流もあちこちで生まれていて、子ども達が福祉施設の高齢者たちとお話する場面が見られたり、イベントで出会った参加者同士がネットでつながってコミュニティを作り、「また来年もここで会おう!」と連絡を取り合ったりしているそうです。
「みんなが猫の仮装やメイクをしているというのがいいのかもしれないですね。イベントでは、皆んな猫だから色んなボーダー(境界)がなくなるんです」だから色んな交流が生まれる。
最近は、海外の人たちもどこかで面白いイベントがあるという情報を得ているようで増えているとのこと。まさに、年齢、職業、国籍を超えたイベントになってきています。

化け猫フェスティバル当日の様子から(おかめ家さん提供)

色んな相乗効果が生まれて、参加した人たちを惹きつけてやまない、そして今や神楽坂の一大風物詩とも言える存在になった化け猫フェスティバル。
実は、現在の準備や運営のスタッフは、おかめ家さんを含めてたったの3人。あとはボランティアスタッフの手を借りて運営されています。大きなスポンサーもつけず、必要な経費は、ほぼ当日の参加費やおかめ家さんたちのグッズ販売などで賄っているとのこと。
神楽坂通り一帯を歩行者天国にして人が埋め尽くすイベントだから、今年のイベントが終わったら、来年に向けて方々に奔走する日々が始まる。大変です……。

化け猫フェスティバルでご家族の記念写真。素敵ですね!

それでも、今の運営スタイルに至ったのには一つの転機がありました。「実は2014年に一度もうやめようと宣言した時がありました」。でも、多くの人からやめないで! と熱望され「化け猫パレード」を「化け猫フェスティバル」と改名。運営体制をいまのコンパクトな体制に変え、その範囲でできることを、無理をしない範囲で続けることにしました。
現在の化け猫フェスティバルの形になったのには、もうひとつの理由があります。「もっと地元の人に愛されるイベントにしたかったんです。地元の人たち、特に子ども達が気軽に参加できるようにしたかった」。だから、内容も子ども達が楽しめるものを増やしました。

おかめ家さんは、普段は子どもたち向けの造形教室や様々なワークショップを開催。アトリエではたくさんのパペットを動かしてくれました。大人も楽しめます!

化け猫フェスティバルをもっと大きなイベントにしたいとは思っていません、とおかめ家さんは言います。「アットホームなイベントでありたいですね、皆んなで、神楽坂で遊ぶようなつもりでやりたい」と。実際、参加者の感想を見ていると「ユルい」ところがいい! という声が多いとか。その「ユルさ」を大切にしていきたい、と話します。

誰もがすぐに猫になれる被り物。当日も購入できるそうです。

神楽坂通りを埋め尽くすほどの人気イベントは、イベントを続けたい多くのファンの人たちの熱意が、おかめ家さんたちを支えることで続けられていました。
化け猫フェスティバルの説明文の中に、「【街】と【街の人】そして【街に来る人】三位一体のまちおこしを目指しています」とあります。そのトライアングルの真ん中におかめ家さんたち3人がいて、このトライアングルのバランスがうまく取れてこそ、イベントがつながって行くのだなと思いました。

今年は10月14日の日曜日。神楽坂に1日だけの猫が集まる小さな遊び場が生まれる日。あなたも猫になって一緒に遊んでみませんか?

一緒に楽しもうニャ!(化け猫フェスティバル当日の様子から:おかめ家さん提供)

もう一度、化け猫フェスティバルの詳細はこちら!
http://bakeneko.oops.jp

by Aa-chan