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2017.07.05 神楽坂と土佐をつなぐ【ぼっちりや】さん

都内にはいろんな都道府県の「アンテナショップ」と言われるお店があります。全国各地域の名産品が購入できたり、食事できたりするお店、あるいはその地域の観光案内もしているという、その地域の情報発信の場。その「発信」にとどまらない、ちょっとユニークなアンテナショップ神楽坂にあります。

神楽坂駅から歩いて、神楽坂上の交差点の間、「鼓月」さんを左に入った小路沿に小さなお店があります。「土佐の酒とうまいもの 神楽坂 ぼっちりや」さん。

昨年(2016年)9月にオープンしたばかり。もともとは3年程前から江東区(東陽町駅近く)の「コウチノ鯨」という、地元の野菜を中心に販売するさらに小さなスペースのお店に始まります。常連さんからの「お酒を飲めるお店が欲しい」という声に応え、この神楽坂の地に立ち飲みスペースを併設したお店を始めたとのこと。

そんなわけで、お店を入って右手にある大きな冷蔵庫には、高知のお酒の数々が! お酒好きにはたまらない品揃え。良い感じに温度管理された日本酒はどれも美味しそうで迷ってしまう……という時には迷わず店長さんに聞いてください。こんなお酒が飲みたいと希望を伝えれば、テキパキと冷蔵庫から好みに合うお酒を取り出してくれます。

冷蔵庫の日本酒1本1本について、その味のみならず、その蔵元さんの特徴などそのお酒が作られた背景まで丁寧に説明をしてくれる店長、石元握美さん。なぜそんなにお酒に詳しいの? と尋ねてみれば、お父さんは土佐の酒造メーカー工場長を務めていたこともあり、「酒蔵は小さな頃の遊び場だったんですよ」とのこと。大人になってからも都内の大手酒類販売の会社などでの仕事を経て、この小さなお店を作るまでに至ったのだそうです。日本酒とともに生きて来た、一本芯の通ったカッコイイ土佐の女性です!

お店には、土佐の美味しい名産品が並ぶ他、店内でお惣菜も手作りしています。立ち飲みのおつまみに頂くことも、テイクアウトもOK。ご近所の方々がフラッと買いに来るのも日常の風景です。お話を伺った日も近くに住む海外の方が大好物のお惣菜を求めてやって来ていました。おかずも買えて、ちょっとお酒も飲める使い勝手の良い地元のお店として馴染んでいるようです。

立ち飲みスペースがあることで、東京在住の高知県出身者の交流の場になっているのはもちろんのこと、お客様の8割は神楽坂周辺の在住・在勤者。立ち飲み客も老若男女さまざま。夕方、犬の散歩の途中に立ち寄って、外のベンチでちょっと一杯飲んで帰るご近所のおじさまから、近くにお勤めの仕事帰りの女性社員さんや女子大生のおひとりさまも少なくないそうです。おひとり様同士がここで盛り上がって仲良くなることもあるとか。

店長の石元さんがこのお店を開くに至った思い、それは「人と人を繋げる仕事をしたい」です。お話を聞いていると、このお店を開いたことで、高知の生産者さんと東京のお客さん、東京在住の高知出身の人同士、ご近所の人同士、あるいは高知出身者と他の地域出身の人同士の繋がりが生まれているようです。

「ぼっちり」とは土佐弁で「ちょうど良い」という意味。ここに来れば、高知県からやって来た美味しいものや面白い人に出会える。でもそれだけじゃなくて毎日の食事のおかずを買いに来る普段使いの店でもあり、散歩や帰宅の途中にフラッと一杯飲む癒しの場でもある。このお店を「高知のアンテナショップです」とだけ紹介するだけでは何か足りないような気がしたのはそんな様々な顔を持つお店だから。誰にでも「ちょうど良い」お店、そんな感じなのかもしれません。

by あーちゃん


店名土佐酒とうまいもの 神楽坂 ぼっちりや
住所:〒162-0825 新宿区神楽坂6-8-12-1階
電話:03-5579-8166
営業時間:月曜 定休日 11:00〜21:00