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神楽坂の気になる人たち

2016.09.23 美しく履き心地のいい靴を作る職人 ベルパッソの捧恭子さん

神楽坂で働く気になる人に会ってじっくり話を聞きたい……。

そんな単純な理由で勝手にはじめたこの企画。

第1回目にご登場いただくのは、

靴を作り続けて27年、シューデザイナーの捧恭子さんです。

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十数年前にここ神楽坂に引っ越して開店した

アトリエ兼ショップ「belpasso(ベルパッソ)」は、

毘沙門天の脇道を歩いて2分ほどのところにあります。

神楽坂の賑わいが遠ざかる静かな一角。

口コミで人気の予約制のアトリエは看板もさりげなく、

知らない人は気づかずに通り過ぎていくことも。

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ブルーの扉を開けるとガラス窓の工房が見えてきます。
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この小さな工房で作られる世界でひとつの靴を求めて、

全国各地、遠くは海外からもお客様が訪れます。

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入り口のチャイムを鳴らすと捧さんが自らお出迎え。

玄関には靴や革製品がディスプレイされていて、

さっそく見入ってしまいます。

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中へ通していただくと、

捧さんの愛犬マロンちゃんが案内してくれました。

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アトリエにずらりと並んだ靴はすべて捧さんの手作り。

ブランド名の「belpasso」は、

イタリア語の「bel」(美しい・心地良い)と、

「passo」(歩み)の意味が込められています。

花や葉をモチーフにした靴はエレガントで美しく、

革の上品で繊細な色合いが目を引きます。

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捧さんは、金沢美術工芸大学大学院工芸を修了後、

ヨーガンレールのテキスタイルデザインに携わり、

「発想からすべて自分で考える物作りがしたい」と

一念発起して靴作りの世界に飛び込みました。

大手ブランドの靴工場で働きながら

東京のエスペランサ靴学院を卒業し、

イタリア語学校にも通ったあと、

ミラノの靴学校 ARS STURIA in Italia へ留学。

本場で靴作りを学び帰国すると、

オリジナルブランド「belpasso」の靴作りをスタート。

その後2010年まで「Belpasso」の靴作りと並行して、

大手婦人靴ブランドのデザイナーや

靴学校の講師も務めていました。

現在は定期的に、東京、金沢、京都、大阪など、

各地で個展を開催しています。

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「こちらの靴はサボテンがモチーフなんですよ」と

笑って教えてくれた捧さん。

サボテン柄のヒールなんて、遊び心があって素敵です!

履いているだけでワクワクしそうですね。

私もパンプスを何足か試し履きさせていただいて、

そのあまりの履き心地の良さに感動!!

イタリア製の柔らかい革が爪先と踵をふわっと包み込み、

「スニーカーより歩きやすそう!」と口にしたほど。

すると、もうすぐ社会人になる捧さんのお嬢様も、

「私もスニーカーより歩きやすくて、

いつもBelpassoの靴を履いてます」と教えてくれました。

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3年前から紳士靴も作っています。

先日、イタリアに住んで20年になる日本人男性が、

帰国した際にこちらのアトリエを訪れて、

「イタリアの靴よりイタリアらしい!」と、

お買い上げした靴をそのまま履いて帰られたそうです。

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捧さんは靴をひとつの作品として作っています。

なぜなら靴は履き捨てるものではなく、

一生大切にして履き続けるものだから。

捧さんの顧客には10年、20年と靴を修理しながら、

長く履き続けている人が多いというのも頷けます。
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アトリエに並んでいる靴はサイズや色、足形が合えば、

5~6万円台からお買い求めいただけます。

より心地よくお客様のお好みに合わせて仕上げる、

細かいニーズに合わせたオーダーメイドももちろん可能。

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お好きな色・素材の革を選んでいただく

カラーオーダーは7~8万円台から。

お足のサイズをお測りして基本の木型を元に

足に合う木型を作成して作る

セミオーダー(仮合わせを含む)は15万円から。

木型、型紙、中底、本底を新たにお作りする

フルオーダーは23万円から。

“一生ものの靴”を探している方は、

ぜひ一度、belpassoを訪ねてみてくださいね。

belpassoホームページ http://belpasso-acs.info

 

取材・文=樺山美夏