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2017.09.11 地域に親しまれる病院に〜【JCHO 東京新宿メディカルセンター】パート 2

津久戸町にある JCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンター(旧・東京厚生年金病院)を再びご紹介します。
前回は、こちらの病院で発行している患者さんや地域の方向けにユニークなフリーペーパー「大江戸つくどよろず診療所かわら版」についてご紹介。今回は、その作り手(編集委員会メンバー)でもあり、地域と病院をつなぐお仕事をされているお2人にスポットライトを当てました。

1人目は、内科の藤井大輔医師です。研修医の頃からずっとこちらの病院に勤務しているというまさに地域に根ざしたお医者さんの1人です。お会いしてまず「親しみやすい」という印象。その親しみやすさの源は、そのユニークな経歴にありそうです。

藤井先生はもともと大学の教育学部でスポーツ科学を学んだのち、ゴルフ場で様々なサービス業務を経験後、ゴルフ雑誌で取材をしたり記事を書いたりする編集者をされていたそうです。もともとスポーツに関わるメディアに携わりたいという思いの一方で、もっとスポーツをしている人たちの健康に直接関わる仕事がしたいな、という思いを持っていました。そして、なんと雑誌の編集者から、大学の医学部への編入を経て医師に転身! 今に至っています。

東京新宿メディカルセンターでは、研修医、循環器内科医を経て、現在は総合診療医として、外来での診療だけでなく往診も担っています。神経内科の医師とチームを組んで地域の患者さんの家を回る日々
周辺の大学病院に行くほど特殊な病気ではないということで、東京新宿メディカルセンターにいらっしゃるのは、身近な病気をわずらっている患者さんが多くなります。大半の人たちにとって人生を長く生きていく中でかかりやすい病気なので、ご高齢の患者さんとコミュニケーションをとることが藤井先生にとっての大切な日常の仕事です。
実は、藤井先生がもともとゴルフ場の仕事についたのは、小さな頃から祖父に連れられてゴルフに通っていたことが一つのきっかけだったとか。自分のおじいさん世代の大人たちに囲まれていた経験が今に役立っているのかな、とも話してくれました。

病院内では、「かわら版」の編集委員会などの広報のお仕事にも携わっていますが、病院内の調整役としても大活躍! との評も。
東京新宿メディカルセンターには、内科、外科、精神科、リハビリテーション科、などなど様々な診療科があり、それらに携わる様々な職種の職員さんたちが働いています。私たち利用者にとっては、多様な専門の職員さんたちがいることで、1つの診療科しかない病院では受けられない診療が1か所で受けられるのは、とてもありがたいことです。

他方で、病院の職員さんたちにとっては、たくさんの多様な人たちと一緒に仕事することになります。お互いを補え合えるということもあれば、異なる意見を持つ同僚と一緒に働く難しさもあるかもしれません—他の職種や会社と同様に。
藤井先生は、そのユニークな経歴で培ったコミュニケーション力で、異なる専門の職員さんたちの間をつなぐ存在としても活躍されているようです!

さて、その藤井先生に、病院内でとても居心地の良い場所と評されているのが、病院内の図書室
次は、そこで司書として働く、また病院と地域をつなぐ広報のお仕事をされている山田有希子さんをご紹介します。
山田さんが日々働いているのは、医師などの職員さんたちが情報収集するための職員専用図書室。入口を入ると多くの医学書専門雑誌が整然と収められた本棚の数々。移動書庫もあって小さいながらどこからどう見ても立派な図書館です。

こうした病院内の図書室は、研修医が勤める病院に設置をしなければならないと決められているそうです。ということで、入口付近には、一番読まれているという研修医さん向けの専門雑誌がバックナンバーから最新号までずらりと並んでいました。奥には、パソコンが置かれた机や、24 時間使えるという読書スペース(独立した机と椅子が並んでいます)があります。夜勤の職員さんも働く職場ということで、常に誰かがここで調べ物をしているとのことでした。

さて、この病院内図書室というちょっと特別な環境でお仕事をされている山田さんは、「ヘルスサイエンス情報専門員」という資格をお持ちの専門職。この資格は、NPO 法人日本医学図書館協会が認定する、医療や保健の分野の情報の専門家に対して認定するもの。
毎日、患者さんに対応する医師などの職員の皆さんにとって、新しい治療法や新しいケアの方法などについて、情報収集をすることは必要です。でも、そのための時間を作ることはなかなか大変です。
山田さんのお仕事は、そうした職員さんたちのニーズに合わせて、膨大な情報を整理して、アクセスしやすい形で提供するというお仕事です。
例えば、図書室主催の「今月のテーマ」の棚。取材した日のテーマは「恋する統計」。何かと医療の分野でもニーズのある統計について、わかりやすく書かれた本を選んで並べてありました。

図書室は、情報提供の場だけではありません。図書室の一角には小さな談話スペースが。ここで、飲み物を飲みながらちょっとした打ち合わせをしたり、おしゃべりしてホッと一息付いたりという場にも利用されているようです。
山田さんは、図書室という場を、本や雑誌を読む情報収集の場だけではなく、カフェのように、病院内で働くすべての人たちにとっての「情報交換の場」としても利用してもらいたい、そんな場所にしていきたいと話してくれました。
なお、JCHO東京新宿メディカルセンターには、患者さんやそのご家族、地域の方でも利用できる図書室「医療情報ライブラリー」もありますので、こちらはお気軽にお越しください、とのことです。
http://www.tkn-hosp.gr.jp/kenshin/patientlibrary.html

そして、山田さんのもう一つのお仕事が、地域と病院をつなぐ広報のお仕事。図書館の掲示板には、地域での講演会などのイベント案内がたくさん貼られていました。「かわら版」をはじめとして、もっと病院のことを知ってもらいたい、親しみを感じて欲しいと、様々な形での発信を模索中です。

今回の取材では、山田さんのコーディネートにとても助けられました。病院内で多くの職員さんたちをつなぐ、そして病院と地域とをつなぐ結び目をとなっているのだな、と感じました。
働きやすい職場で生き生きと働く職員さんたちだからこそ、病院を利用する私たちにも気持ちよく対応してくれる。そんないい循環を感じることができました。

by Aa-chan

JCHO 東京新宿メディカルセンター
〒162−8543 東京都新宿区津久戸町5−1
電話:03−3269−8111(代表)
http://shinjuku.jcho.go.jp